ほぼ日手帳を選ぶときに誰もが一度はぶつかる大きな壁。
それは、ほぼ日手帳のオリジナルとカズンは結局どっちがいいのかという悩みではないでしょうか。
文庫本サイズのオリジナルは持ち運びに便利そうだけど書き足りないかもしれないし、A5サイズのカズンはたくさん書けそうだけど重すぎて後悔するかもしれない。
そんな風に比較検討を繰り返して、なかなか決められないという気持ち、痛いほどよく分かります。
実はわたくし、今は別の手帳(ジブン手帳)を使っていますが、かつてこの手帳の沼にどっぷりと浸かり、両方のサイズを使い倒してきた元ユーザーなんです。
この記事では、実際に購入して使い続けた経験を持つ元ユーザーの視点だからこそ語れる、カタログスペックだけでは見えてこないサイズや機能の違い、そして後悔しないための選び方をまとめていきます。
- オリジナルとカズンの物理的なスペックや価格の決定的な違い
- カズン特有の週間バーチカル機能がもたらすメリットとデメリット
- 「重すぎて持ち歩けない」という後悔を避けるための重量シミュレーション
- 自分のライフスタイルや目的に合わせた失敗しない手帳の選び方
ほぼ日手帳のオリジナルとカズンはどっちがいいか比較してみる

それでは、ここから具体的な比較に入っていきましょう。
手帳選びは、単なる大きさの違いだけではありません。
毎日使う道具だからこそ、その物理的なスペックの違いが日々のモチベーションや使い勝手にダイレクトに影響してくるのです。
サイズや値段の違いといった基本スペックを比較

まず最初に押さえておきたいのが、オリジナル(A6)とカズン(A5)の基本的なスペックの違いです。
倍の大きさという言葉で片付けられがちですが、実際に手に取った時の感覚や購入にかかるコストには大きな開きがあります。
オリジナルはA6サイズ、つまり一般的な文庫本と同じ大きさです。
手のひらに収まるサイズ感は親しみやすく、カフェの小さなテーブルや電車の膝の上でも広げやすいというメリットがあります。
対してカズンはA5サイズ。
これはA4用紙を半分に折った大きさであり、オリジナルを2冊並べた大きさがカズンの1ページに相当するので見開きで考えるとカズンはA4サイズもの情報量を扱うことができるのです。
この圧倒的な筆記面積の広さは、思考を制限せずに書き出したい人にとっては代えがたい魅力となります。
また、見落としがちなのが「厚み」と「価格」です。
カズンは紙の面積が広いだけでなく、紙自体の重なりや製本の関係でオリジナルよりも厚みを感じやすい傾向にあります。
そして価格面。
カズンはオリジナルよりも本体価格が高く設定されており、カバーも布の使用量が多いため高価になります。
| 比較項目 | オリジナル(A6) | カズン(A5) |
|---|---|---|
| サイズ規格 | A6(文庫本サイズ) | A5(教科書サイズ) |
| 寸法(縦×横×厚さ) | 148mm × 105mm×15mm | 210mm × 148mm×18mm |
| 1日ページ | あり | あり |
| 週間バーチカル | なし(別売対応) | あり(標準装備) |
| 本体価格(税込) | 2,860円 | 4,620円 |
| カバーセット価格帯 | 5,000円〜10,000円前後 | 8,000円〜15,000円前後 |
価格はほぼ日手帳公式オンラインショップの価格です(2025年12月現在)
上記の表を見ていただくと分かる通り、カズンは機能面でも優れていますがコスト面でも一回り大きな存在です。
しかし、その価格差を補って余りある機能性がカズンにはあるのも事実。
特に、後述する週間バーチカルの有無は、手帳を管理ツールとして使うか、はたまた、記録ツールとして使うかの分かれ道になります。
ほぼ日手帳のコストを押し上げる最たる原因はカバーなんですよね。
最近はいろいろな種類のカバーが発売されていて選ぶのが楽しいという要素はあるのですが、もし価格が気になるようであれば本体だけで使うというのもアリです。
カバーがあるとペンホルダーが使えたり、カードやちょっとした書類が挟み込めたりするメリットはあるのですが、そのような機能がなくても許容できるのであればカバーなしで使ってもOK。
手帳本体の表紙のデザインも悪くないし、カバーがないからと言って耐久性が劣ることもありません。
仕事効率を左右する週間バーチカルの有無
どちらを使えば良いか悩む最大の要因であり、決定的な機能差と言えるのが「週間バーチカル(ウィークリーページ)」が本体に内蔵されているかどうかという点ではないかと個人的には考えています。
カズンには、月間カレンダー(マンスリー)と1日ページ(デイリー)の間に、見開き1週間で時間軸を管理できる「週間バーチカルページ」が収録されています。
朝の6時から夜の24時まで(実際にはそれ以上の時間帯も記入可能)のタイムラインが縦軸に用意されており、1週間の時間の流れを俯瞰して見ることができます。
これがビジネスシーンや学習管理において便利なツールなのです。
例えば、会議の時間、移動時間、そして隙間時間を可視化することで、ダブルブッキングを防いだり、空き時間を見つけてタスクをねじ込んだりといった時間のパズルが容易になります。
さらに、カズンのバーチカルはPDCAサイクルを回すのにも適しています。
週の初めにバーチカルで予定(Plan)を立て、1日ページで詳細な実行記録(Do)を書き、週末にバーチカルを見返して振り返り(Check/Action)を行う。
この一連の流れを一冊の手帳内で完結できるのがカズンの強みです。
また、ライフログとしても優秀で、睡眠時間、勉強時間、食事の記録などをバーチカルに残し、日記を1日ページに書くという使い分けも可能です。
一方、オリジナルにはこの週間バーチカルページが標準では存在しません。
あるのは月間カレンダーと1日ページのみ。
もちろん、1日ページにタイムラインが引かれているため、その日の時間管理は可能です。
しかし、週単位での俯瞰ができないんですよね。
もし、オリジナルサイズでバーチカル機能を使いたい場合は、別売りの「ほぼ日の週間手帳」という薄い冊子を購入し、手帳カバーに挟んで併用する必要があります。
別売りの週間手帳を使えばオリジナルでも機能的にはカズンに近づけます。
でも、書き込むときに本体と別冊を行き来するしなければならないこと、また、カバーの中で厚みが増して書きにくくなったりすることもあるため、最初から綴じられているカズンの利便性には一歩及びません。
カズンは重すぎて後悔する?
WEB検索で「ほぼ日手帳 カズン」と入力すると、サジェスト(予測変換)に必ずと言っていいほど出てくるのが「重い」「後悔」というネガティブなワードです。
これは決して無視できない事実であり、購入前に最もシビアに検討すべきポイントです。
具体的な数字で見てみましょう。
カズンの手帳本体(通常版)の重さは約480g前後です。
これだけなら500mlのペットボトル1本分弱ですが、手帳は裸で持ち歩くことは稀です。
ここに機能的なポケットがたくさんついた「ジッパーズ」などのカバーを装着すると、カバーだけで300g〜400g程度加算されることがあります。
さらに、ペンを数本挿し、下敷きを入れ、お気に入りのシールや付箋を挟み込むと……総重量は優に800g〜900g、あるいは1kg近くに達することさえあります。
1kgの手帳とはどのような存在でしょうか。
それはもはや文房具というより、軽量なモバイルノートPC(例えばMacBook Air)や、iPad Proなどのタブレット端末を持ち歩くのと変わらない負荷です。
毎日通勤電車に揺られるビジネスパーソンや教科書や参考書で荷物が多い学生にとって、この1kgは肩こりや疲労の直接的な原因になってしまうかもしれません。
せっかく高い手帳を買ったのに重すぎて持ち歩かなくなったというパターンは、カズンユーザーが陥りがちな典型的な失敗例です。
店頭で手に取った時はこれくらいなら平気かもと思っても、実際にカバンに入れて一日歩き回ると印象はガラリと変わります。
持ち運びの利便性とバッグの中身への影響
重さの問題と密接に関係するのが、物理的なサイズによる持ち運びの利便性です。
手帳は常に身近にあってこそ価値を発揮するツールですが、カズンの大きさは時にその携帯性を阻害します。
休日、小さめのショルダーバッグやサコッシュだけで出かけたい時を想像してみてください。
文庫本サイズのオリジナルなら、そうした小さなバッグにもすっぽりと収まります。
財布とスマホと手帳を入れてもまだ余裕があるでしょう。
カフェに入って、コーヒーを飲みながら少し思いついたことをメモする。
そんなスマートな使い方ができるのがオリジナルの最大の魅力です。
対してカズンはどうでしょうか。
A5サイズの手帳が入るバッグとなると、それなりの大きさが必要になります。
A4対応のトートバッグやリュックサックが必須となり、ファッションやバッグ選びに制限がかかってしまいます。
今日は小さいバッグだから手帳は置いていこうという日が続くと、手帳習慣そのものが薄れてしまうかもしれません。
また、筆記スペースの問題もあります。
混雑したカフェの狭い丸テーブルや新幹線のテーブルなどで手帳を広げる際、カズンは見開きでA4サイズを占有します。
飲み物やパソコンと一緒に広げるには手狭に感じることも多く、周囲の目も少し気になるかもしれません。
オリジナルなら片手で持って書くことも容易ですが、カズンを片手持ちで記入するのはその重さと大きさから言ってかなり困難です。
いつでもどこでもサッと書ける機動力を最優先するなら、オリジナルに圧倒的な分があります。
書き心地や空白の圧迫感をサイズで検証

手帳選びの最後の比較ポイントは、紙に向かった時の心理的な感覚と身体的な書き心地です。
ここは個人の性格や筆記スタイルが大きく影響する部分です。
まず空白の恐怖について。
カズンの1日ページは非常に広大です。
イベントが盛りだくさんだった日や、旅行の記録、チケットの半券などを貼る日には、その広さがうれしく感じられます。
しかし、特に何もなかった平凡な平日、あるいは疲れて書く気力が起きない日に、真っ白なA5ページと対峙するのはなかなかのプレッシャーです。
何か書かなきゃ埋まらないという強迫観念に駆られ、手帳を開くのが辛くなってしまう方も多いのではないでしょうか。
その点、オリジナルは数行書けば書いた感が出るため、継続のハードルが低く達成感を得やすいと言えます。
次に、物理的な書き心地です。
これに関してはカズンにメリットがあります。
紙面が広いため、腕を机にしっかり乗せて安定した姿勢で文字を書くことができます。
思考を広げるマインドマップを描いたり図解を多用したりする場合も、カズンの広さは思考の邪魔をしません。
一方、オリジナルでよく指摘されるのが手帳の段差問題です。
サイズが小さく厚みがあるため、ページの端や下部を記入する際、手首が机と手帳の段差に落ちてしまい、ガクッとなって書きにくいということが起きます。
これを解消するためには、専用の下敷きを使うか、雑誌などを下に敷いて高さを調整する工夫をしなければなりません。
ほぼ日手帳のオリジナルとカズンはどっちがいいかの判断基準

ここまで、両者の物理的な違いや機能的なメリット・デメリットを掘り下げてきました。
しかし、スペック上の数値だけでは割り切れないのが手帳選びの難しいところ。
「機能はカズンがいいけど重さが無理」「オリジナルがいいけど書ききれるか不安」といった問題は、多くのユーザーが抱える共通の悩みです。
ここからは、そうした帯に短し襷に長しな状況を打破するための、より具体的で実践的な選び方を提案します。
派生モデルの活用や特定の利用シーンに特化した考え方を取り入れることで、あなたにとっての正解がきっと見つかるはずです。
重さがネックなら分冊版avecで解決

「カズンの週間バーチカル機能と広大な筆記スペースは絶対に欲しい。でも、あの重量感だけはどうしても許容できない」
そんなジレンマを抱える方への最強の回答が、分冊版の「avec(アヴェク)」。
これは、1年分の手帳を「1月〜6月(前期)」と「7月〜12月(後期)」の2冊に分割したモデルとなります。
avecを選ぶ最大のメリットは、当然ながら「軽さ」と「薄さ」。
カズン(通常版)の重さが約445gであるのに対し、カズンavecの1冊あたりの重さは約260gと185gも軽い。
これはオリジナルの通常版(195g)と比較しても、そこまで大きな差を感じさせないレベルです。
カズンは重いという定説を覆すこの軽さは、毎日持ち歩くユーザーにとっては革命的とも言えます。
また、薄くなることによる副次的なメリットも見逃せません。
通常版のカズンは1年分で約17mm〜20mmほどの厚みがあり、使い始めの1月や終わりの12月付近では、ページと机の段差が大きすぎて書きにくいという問題が出てきます。
しかし、厚みが約半分のavecであれば、この段差問題が大幅に解消され、手帳のどのページを開いてもフラットに近い状態で筆記することが可能です。
さらに、たくさん写真を貼ったりデコレーションをしたりして手帳が育ってしまっても、半年でリセットされるので手帳が膨らみすぎてカバーに入らなくなるという問題は回避しやすくなります。
では、別冊が最強かと言えばそうとも言い切れません。
唯一のデメリットは、7月に入って後期に切り替えた直後、上半期の記録を参照したい時に手元にないという点です。
どうしても過去の記録を参照しなければいけないような手帳の使い方をしている場合は、avecの使用は向きません。
avecを使うと結局2冊持ち歩かなければならないし、2冊の手帳を行き来して情報を確認しなければならないので、カズン以上に使いづらくなってしまうからです。
ハードカバーのHONで身軽に持ち歩く

「カバーを選ぶのが面倒くさい」「カバーをつけると重くなるし、嵩張るのが嫌だ」
そんなミニマリスト志向の方におすすめなのが、2023年からラインナップに加わった「HON(ホン)」シリーズです。
これは、手帳本体と表紙が一体化したハードカバータイプのほぼ日手帳です。
HONの画期的な点は、手帳カバーを買わなくていいということに尽きます。
先に述べたとおり、従来のほぼ日手帳は「本体+カバー」が基本セットであり、特に機能的なカバー(ジッパーズなど)を選ぶと重量も価格も跳ね上がってしまいます。
でも、HONであれば文庫本やハードカバーの書籍を持ち歩くような感覚で、スリムかつ軽量にカズンサイズを運用できるのです。
ちなみに、カズンサイズのHONの重量は約490g。
「あれ?通常版のカズン本体と変わらないじゃん」
と思われるかもしれませんが、ここにはカバーの重さが含まれていません。
通常版カズンに一般的なカバーをつけると800g近くになることを考えれば、HON単体での運用は実質的に300g〜400g近い軽量化になります。
カバンの中での収まりも良く、スッと取り出してサッと書く、そのスマートな所作はHONならではの魅力です。
デザイン面でもHONは非常に洗練されており、生地張りの表紙や金箔押しの背表紙など、本棚に並べた時に美しく見えるよう設計されているので記録としての品格を感じさせます。
勉強やビジネスでの活用法

手帳を何に使うかという目的が明確であれば、サイズ選びは驚くほど簡単になります。
ここでは代表的な2つの利用シーンにおける、推奨サイズとその理由を深掘りします。
資格試験や受験勉強に使うならカズンがおすすめ
勉強の記録や計画管理(スタディプランナー)として使うなら、迷わずカズンをおすすめします。
理由は2つあります。
一つ目は情報の集約性です。
勉強中は、学校や予備校で配布されるB5やA4のプリント類が必ず発生します。
カズン(A5)であれば、A4用紙を半分に折るだけで、切ったり貼ったりする手間なく綺麗にページに挟み込んだり貼り付けたりできます。
復習用のメモや、間違えた問題のコピーを貼って解き直す「間違いノート」としても、A5の広さは必須級です。
二つ目は時間の予実管理です。
カズンの週間バーチカルを使って、左側に「計画(Plan)」、右側に「実績(Do)」を書き込むことで、自分の学習効率を客観視できます。
どの科目に何時間使ったかを蛍光ペンで色分けして可視化する勉強法は、合格者の多くが実践しているテクニックですが、これはバーチカルがあるカズンだからこそスムーズに実践できるメソッドです。
ビジネスにおけるタスク管理や営業に使うならオリジナルもしくはweeksとの併用がおすすめ
ビジネスシーン、特に外回りや移動が多い職種の方には、機動力のあるオリジナル、もしくは週間手帳「weeks」との併用が適しています。
狭いデスクや、立ったままでのメモ取りが求められる現場では、A5サイズのカズンは大きすぎて取り回しに苦労します。
オリジナルなら、スーツの内ポケットやバッグの外ポケットから素早く取り出し、相手に威圧感を与えずにメモを取ることができます。
スマートフォンが当たり前になった現代において、スケジュール管理については、Googleカレンダーなどのデジタルツールを使っている方も多いのではないでしょうか。
予定はスマホ、思考整理やタスク出しは手帳という役割分担であれば、オリジナルのサイズ感は絶妙なパートナーとなります。
| シーン | 推奨モデル | 理由 |
|---|---|---|
| 置き手帳・母艦 | カズン | 情報量が多く、一覧性が高い。デスクでじっくり書くのに最適。 |
| 持ち歩き・現場 | オリジナル | どこでも開ける機動力。デジタルとの併用に丁度いい。 |
| ハイブリッド | カズンavec | 機能性と携帯性のいいとこ取り。 |
育児日記や推し活での使い分け

ライフログとしての使い勝手も比較してみましょう。
ここでは、特に人気の高い「育児日記」と「推し活」の視点から使い方を見ていきます。
育児日記
育児記録においては、カズンの人気が根強いです。
最大の理由は写真の貼りやすさにあります。
L判写真(一般的な写真サイズ)をそのまま貼っても、カズンなら周囲に十分な余白が残るので、そこに子供の成長記録や一言コメントを添えるだけで立派なアルバム兼日記が完成します。
オリジナルで同じことをしようとすると、L判写真を半分に切るか、専用のプリンターで小さく印刷しなければなりません。
また、赤ちゃんの頃は授乳時間や睡眠サイクル、排泄の記録といった24時間の細かな記録が必要なときもカズンの週間バーチカルが役立ちます。
バーチカルで生活リズムを記録してデイリーページで成長の様子を絵日記にするという使い分けが一冊で完結するのは大きな魅力です。
推し活
コンサートのチケット、映画の半券、舞台のフライヤー、銀テープ……推し活には紙モノがつきもの。
これらをスクラップブックのように保存したいなら、やはりA5サイズのカズンが便利です。
特にA4のフライヤーを二つ折りにしてそのまま保管できる点は、コレクター気質のオタク心を満たしてくれます。
一方で、「現場(ライブ会場など)に持って行って、その場の空気感を書き留めたい」「遠征の荷物を少しでも軽くしたい」というアクティブな活動スタイルの場合、オリジナルを選ぶ方も多いようです。
また、オリジナルサイズの方が1ページが狭いため、少しの装飾(シールやマステ)でページが埋まりやすく、デコレーションの完成度を上げやすいというメリットもあります。
2026年版の新作デザインで直感的に選ぶ
ここまで論理的に比較してきましたが、どうしても決め手に欠けると言うときは、ときめきに従うというのもひとつの方法かもしれません。
ほぼ日手帳の醍醐味は、毎年発表される多彩なコラボレーションカバーです。
2026年版(2025年9月発売)でも、世界的な人気キャラクターやアーティストとのコラボしたカバーが発売されています。
ここで重要なのは「サイズによってデザインが異なる場合があるということです。
例えば、「ムーミンのこの柄が欲しいけど、これはオリジナルサイズ限定のデザインだ」「カズンサイズのこのテキスタイルがどうしても使いたい」という状況が頻繁に起こります。
カバーは手帳の顔であり、毎日目にするものです。
もし、どうしても譲れないお気に入りのデザインに出会ってしまったなら、サイズや重さの理屈は一旦脇に置いて、そのデザインが用意されているサイズを選ぶべきです。
好きなカバーを持っているという高揚感は、少々の重さや書きにくさを補って余りあるモチベーションを与えてくれますよ。
※最新のラインナップや仕様の詳細については、発売元であるほぼ日の公式発表もあわせてご確認ください。(出典:ほぼ日刊イトイ新聞『ほぼ日手帳 2026』公式サイト)
手帳カバーの機能性と総重量をチェック
カバーについては上記でも触れてきましたが、ここではその重さについてまとめておきます。
手帳の総重量は本体重量 + カバー重量 + 中身(ペンや小物)で決まります。
ほぼ日手帳のカバーには大きく分けて2つのタイプがあります。
- バタフライストッパータイプ
ペンを2本差して閉じる、標準的な形状。ナイロン製の「カラーズ」などは比較的軽量です。 - ジッパーズタイプ
周囲をファスナーで囲むポーチ型。収納力は抜群ですが、サイズが大きく、金具や生地の分だけ確実に重くなります。
カズンを使いたいけれど少しでも軽くしたいなら、カバーはシンプルな「カラーズ」を選ぶか、あるいは思い切ってカバーをつけずに使うという選択肢もアリです。
逆に、オリジナルだけどペンも付箋も全部まとめて持ち歩きたいなら、オリジナルのジッパーズを選ぶことで、コンパクトながら最強の道具箱を作ることができます。
以下にそれぞれの手帳とカバーの組み合わせたときの重さをまとめておくのでチェックしてみてください。
| 組み合わせ | 本体+カバーの重量 | 特徴 |
|---|---|---|
| カズン + ジッパーズ | 横綱級(約800g〜) | 収納力最強だが、持ち歩きには覚悟が必要。 |
| カズン + カラーズ | 大関級(約600g〜) | 標準的。iPad miniを持ち歩く感覚。 |
| カズンavec + 軽量カバー | 関脇級(約400g〜) | A5サイズとしてはかなり現実的な軽さ。 |
| オリジナル + カラーズ | 幕下級(約300g〜) | 文庫本+スマホ程度。毎日苦にならず持ち歩ける。 |
最後にほぼ日手帳のオリジナルとカズンはどっちがいいのかについてまとめます

最後に私の独断と偏見ではありますが、結局どちらを選ぶのが最適解なのかその判断基準をまとめます。
今のあなたの心境に最も近いのはどちらでしょうか。
- 持ち歩けないリスクをゼロにしたい人
どんなに高機能でも、家に置きっぱなしでは意味がないと考える方。 - 空白のページが怖い人
数行書けば埋まるという気楽さを重視し、毎日続けることを目標にする方。 - デジタル併用派
スケジュールはGoogleカレンダー、タスクはNotionなどで管理しており、手帳はあくまで思考整理や日記と割り切っている方。 - 予算を抑えたい人
本体もカバーもカズンより安価で種類も豊富です。
- 一冊で完結させたい人
スケジュール、タスク、日記、家計簿、勉強ログ…すべてをこの一冊に集約したい統合管理派の方。 - 貼る・描くが好きな人
A4の資料、チケット、子供の写真などをストレスなく貼りたい、マインドマップを広げたい方。 - 置き手帳として使う人
基本はデスクに広げておき、母艦ノートとして使うスタイルの方。 - 文字が大きい人
小さなマス目にちまちま書くのがストレスになる方。
もしカズンの機能は欲しいけど重さが…という一点で迷っているなら、迷わず「avec(分冊版)」を選んでください。
それが最も幸せな解決策になるはずです。
また、とりあえず始めてみたいという初心者の方には、コストと継続ハードルの低いオリジナルからのスタートしてみるのが良いかなと思います。
オリジナルで書き足りないと感じるようになったら、来年カズンへステップアップすれば良いのですから。
あなたが選んだその一冊が、最高のアシスタントであり、良き友人となることを願っています。
※本記事で紹介した価格やスペックは執筆時点(2025年)の情報を基にしています。購入の際は必ず最新の公式情報を確認してください。

