「趣味は読書です」と聞いて、あなたはどのような感情を抱くでしょうか。
もしかしたら、その言葉に少しだけ壁を感じたり、自分には縁遠いものだと感じたりするかもしれませんね。
趣味が読書しかないという人や、読書好きは頭悪いのではといったネガティブな印象が頭をよぎることもあるでしょう。
実際、趣味が読書の人には独特な特徴があり、なぜか話が合わないと感じる場面も少なくありません。
その言葉が嘘に聞こえてしまったり、そもそも趣味として読書をする人は少ないのではと感じる人もいるはずです。
この記事では、読書家の実際の割合やそもそも趣味はどこからと言えるのかといった疑問もまとめています。
また、あなたが読書を楽しめない本当の理由を探りながら、自分に合った一冊を見つけるためのヒントをお伝えします。
読書を楽しむ人の意外な特徴を知ることで、きっと新しい発見があるはずです。
- 読書がつまらないと感じる具体的な理由
- 「趣味は読書」という人への苦手意識の正体
- 読書を心から楽しむための具体的なヒントと考え方
- 無理なく自分らしい知的時間を見つける方法
読書はつまらないから趣味にできないと感じてしまう理由

ここでは読書や読書家に対して無意識に感じているネガティブな感情の正体を探っていきます。
- なぜか壁を感じる読書家が与える印象
- 読書好きは頭悪いというネガティブな噂
- 「趣味は読書」という言葉が嘘に聞こえる瞬間
- なぜ趣味が読書の人とは話が合わないのか
- 苦手意識を生む読書家の共通した特徴
なぜか壁を感じる読書家が与える印象

「読書家」と聞くと、知的で落ち着いているというポジティブなイメージがある一方で、どこか近寄りがたい、とっつきにくいといった印象を持つ人も少なくありません。
なぜなら、読書という行為そのものが、一人で静かに集中して行う、非常に内面的な活動だからです。
カフェや電車で静かに本を読んでいる姿は、他者とのコミュニケーションを拒んでいるかのような、見えない壁を感じさせることがあります。
また、一部の人が知識をひけらかすような態度を取ってしまうことで、「読書家=偉そう」という全体のイメージにつながっている場合も考えられます。
会話の中で自分の知らない本の話題ばかりを出されるとついていけずに疎外感を覚えてしまう、といった経験が読書家に対する苦手意識の原因になっているのかもしれません。
読書好きは頭悪いというネガティブな噂

インターネットで検索すると、「読書好き 頭悪い」といった、一見矛盾した言葉を目にすることがあります。
これは、読書という行為そのものが頭を悪くするのではなく、読書の仕方に問題がある一部の人を指していると考えられます。
例えば、月に何十冊も読むことを自慢するものの、内容をほとんど覚えておらず、自分の言葉で感想を言えない人がいます。
このような読むこと自体が目的になってしまっているケースは、知識を深めるという本来の読書の価値から外れてしまっています。
他にも、流行のベストセラーばかりを追いかけたり、特定の作家の考えに染まりきってしまったりする読書の仕方はかえって視野を狭め、思考停止につながる危険性も指摘されています。
このような一部の例が、頭が悪い読書好きという不名誉なイメージを作ってしまっているのでしょう。
「趣味は読書」という言葉が嘘に聞こえる瞬間

「趣味は読書です」という自己紹介が、どこか本心ではない、取り繕った言葉のように聞こえてしまうことはありませんか。
これは、「趣味」という言葉に「他者からどう見られたいか」という願いが込められがちだからです。
「知的で落ち着いた人間に見られたい」という下心が透けて見えたとき、その言葉は途端に嘘くさく響いてしまいます。
特に、好きな本のジャンルや作家について尋ねた際に、答えに詰まったり、曖昧な返事しか返ってこなかったりすると、「本当に好きなわけではないのかもしれない」という疑念を抱かせてしまいます。
コミュニケーションのきっかけとして発した言葉が、逆に不信感を生んでしまう皮肉なケースと言えます。
なぜ趣味が読書の人とは話が合わないのか

趣味が読書の人と話していると、なぜか会話が噛み合わない、盛り上がらないと感じることがあります。
その大きな理由は、読書が極めて個人的な体験であるためです。
同じ本を読んだとしても、感動するポイントや心に残る部分は人それぞれ異なります。
好きなものほどこだわりが強くなるため、感想を共有しようとしても、微妙な解釈の違いから話が平行線をたどってしまうことも少なくありません。
また、読書によって得られる知識や語彙は、読書をしない人にとっては馴染みのないものである場合が多いです。
そのため、読書家が良かれと思って話した内容が、相手にとっては退屈で難解なものに聞こえてしまう、というすれ違いが起こりやすくなります。
悪気なく使った言葉が、相手との間に見えない溝を作ってしまうのです。
苦手意識を生む読書家の共通した特徴

多くの人が「読書家」に対して苦手意識を持ってしまう背景には、いくつかの共通した特徴が見られます。
一つは、「読書マウント」と呼ばれる、本を読んでいる自分を特別視し、読んでいない人を見下すような態度です。
漫画やゲームといった他の趣味を低俗なものと決めつけ、自分の価値観を押し付ける姿勢は、周囲の人を不快にさせます。
もう一つは、コミュニケーションが受け身である点です。
「趣味は読書です」とだけ伝え、相手から「どんな本を読むのですか?」と聞かれるのを待っている姿勢は、会話を広げる意欲がないように見えてしまいます。
相手に質問させることを前提とした自己紹介は、円滑な人間関係を築く上で障壁となりかねません。
これらの特徴が、読書家に対するネガティブなイメージを強固なものにしていると考えられます。
つまらない読書を楽しい趣味に変えるヒント

読書に対するネガティブなイメージを理解した上で、ここからは視点を変え、読書と上手に付き合っていくためのヒントを探っていきましょう。
- 読書家の割合は?実は意外と少ないという現実
- そもそも「趣味」と呼べるのはどこから?
- 趣味が読書しかないという思い込みを捨てる
- 自分に合う面白いジャンルの見つけ方(小説の場合)
- 読書を心から楽しむ人に共通する特徴
読書家の割合は?実は意外と少ないという現実

「みんな本を読んでいるのに、自分だけ読んでいない」と感じるかもしれませんが、実は、読書を日常的な習慣にしている人は、現代の日本では少数派です。
文化庁が発表した令和5年度「国語に関する世論調査」によると、1か月に読む本の冊数について、驚くべき結果が示されています。
1か月の読書量 | 回答者の割合 |
---|---|
読まない | 62.6% |
1~2冊 | 27.6% |
3~4冊 | 6.0% |
5~6冊 | 1.5% |
7冊以上 | 1.8% |
上記の表は令和5年度「国語に関する世論調査」問7「あなたは現在、1か月に大体何冊くらい本を読んでいますか。電子書籍を含みますが、雑誌や漫画は除きます。」という問いに対する結果を表にまとめたものです。
この表からも分かる通り、紙の書籍を1か月に1冊も「読まない」と回答した人は約半数にのぼります。
このデータは、読書をしないことが決して珍しいことではないという事実を明確に示しています。
読書ができない自分を責める必要は全くないのです。
そもそも「趣味」と呼べるのはどこからだろう

「月に何冊読めば、趣味は読書だと言えるのだろう?」と疑問に思うかもしれませんが、趣味に明確な基準やノルマは存在しません。
大切なのは、冊数や頻度ではなく「自発的に楽しむ心」があるかどうかです。
たとえ月に1冊しか読めなくても、その読書時間があなたにとって心安らぐ、かけがえのないものであれば、それは立派な趣味と言えます。
逆に、義務感や「読まなければ」というプレッシャーから手に取っている本は、いくら量をこなしても趣味とは呼びにくいかもしれません。
他人の基準に合わせるのではなく、自分が楽しいと感じるペースを大切にしましょう。
趣味が読書しかないという思い込みを捨てる

もしあなたが「自分には読書しか趣味がない」と感じているなら、それは少しもったいない思い込みかもしれません。
読書で得た知識や感性は、他のさまざまな活動と組み合わせることで、人生をより豊かにしてくれます。
例えば、読書で得た知識を誰かに話したり、ブログに書いたりする「アウトプット」は、知識の定着を助けるだけでなく、新たなコミュニケーションを生むきっかけにもなります。
歴史小説を読んで興味を持った史跡を実際に訪ねてみる、料理本を読んで新しいレシピに挑戦してみる、といった行動は読書の楽しみを何倍にも広げてくれるでしょう。
読書は孤立した趣味ではなく、新しい世界への扉を開くための手段の一つです。
読書を「入り口」として、さまざまな活動に繋げてみてはいかがでしょうか。
自分に合う面白いジャンルの見つけ方(小説の場合)

「本が面白くない」と感じるのは、単にまだ「自分に合った本」に出会えていないだけかもしれません。
世の中にはありとあらゆるジャンルの本が書店に並んでいます。
その中でもここでは、読書を始める方が一番取っつきやすい小説のジャンルについて触れてみます。
小説と一言で言っても、これまた星の数ほどのたくさんの小説があるんです。
この中にはきっとあなたの心を掴む物語があるはず。
もし普段あまり本を読まないのなら、まずは謎解きが楽しくページをめくる手が止まらなくなる「ミステリー」や、壮大な世界観に没頭できる「ファンタジー」から試してみるのがおすすめです。
映像化された作品の原作小説を読んでみるのも、物語に入り込みやすいため、良いきっかけになります。
また、書店で表紙のデザインやタイトルに惹かれた本を直感で選ぶ「ジャケ買い」も、予期せぬ素敵な出会いをもたらしてくれます。
食わず嫌いをせず、色々なジャンルを少しずつつまみ食いするような気持ちで、気楽に本探しを楽しんでみてください。

本の選び方についてはこの記事「読書が苦手な大人におすすめしたい本との接し方と本嫌いでも読める本」に詳しく書いたので読んでみてください。
読書を心から楽しむ人に共通する特徴


読書を心から楽しんでいる人たちには、いくつかの共通した特徴があります。
それは、読んだ本の冊数や知識量を他人と競わないということです。
彼らは、読書を自分の内面を豊かにするための個人的な楽しみとして捉えています。
また、彼らは本の内容を鵜呑みにせず、常に自分の頭で考え、対話するように本を読みます。
書かれている内容に疑問を投げかけたり、自分ならどう考えるかをシミュレーションしたりすることで、単なる情報受信ではない能動的な体験として読書を楽しんでいるのです。
そして何より、彼らは本を薦めることの難しさと責任を知っています。
だからこそ、「おすすめの本は?」と聞かれると、安易に答えるのではなく、あなたの好みや興味を深く理解しようと努めてくれるはずです。
このような姿勢こそが、真に読書を楽しんでいる人の特徴と言えるのかもしれません。
よくある質問と答え
最後に読書はつまらないから趣味にできないと苦手意識を克服する方法についてまとめます
最後にここまでの内容を箇条書きでまとめます。
- 読書がつまらないと感じるのはあなただけではない
- 「趣味は読書」という人への苦手意識には理由がある
- 読書家のイメージは一部の人の行動で作られている
- 「読書マウント」や受け身の姿勢は誤解を生む
- 統計的に見ても本を読まない人は多数派である
- 自分を責めたり恥じたりする必要はまったくない
- 趣味に冊数や頻度のノルマは存在しない
- 大切なのは自発的に楽しむ心があるかどうか
- 「読書しかない」という思い込みから自由になる
- 読書は他の活動への入り口になり得る
- アウトプットを意識すると読書はもっと楽しくなる
- まだ自分に合う本に出会えていないだけかもしれない
- ミステリーやファンタジーは初心者におすすめ
- 直感で本を選ぶ「ジャケ買い」も試す価値がある
- 無理に読書を趣味にしなくても大丈夫