資格を取得することが趣味という生き方も悪くない

資格を取得することを趣味にするメリットとは

資格取得を趣味にすると得られるメリット

一般的には就職に有利とかキャリアアップになるというのが資格取得のメリットとされています。

確かにその通りではあるのですが、趣味として継続的に資格取得していくことを考えた場合、別のメリットも得ることができるので、ここではそれらを紹介していきます。

自己肯定感が向上する

資格取得を習慣にすると、達成感や自己成長、生活の質の向上といった具体的な充実感を得ることができます。

まず、目標に向かって挑戦することによる達成感があります。資格取得に向けた学習を続け、目標を達成したときの喜びや満足感は、自信へとつながります。

特に難しい資格に挑戦する過程で成長を感じることができ、日々の生活に活力を与えてくれます。

また、資格取得のためにスケジュールを管理し、学習を習慣づけることで、自己管理能力が向上します。

仕事や家事の合間に少しずつ学ぶことで「自分のために時間を使っている」という自己満足感を得ることができます。

このような習慣は、ただの趣味を超えた価値を持ち、忙しい生活の中でも自分を大切にする時間となります。

さらに、資格取得で得た知識やスキルは実生活に役立った時のうれしさは半端なものではありません。

学びが具体的な成果として感じられたときの喜びは何物にも代えがたいものがあります。

このような経験により、「自分が決めたことは達成できる」というアファメーション(自己暗示)を自分の中に植え付けることができるのです。

それが自己肯定感の向上につながっていきます。

新たな自分を発見するきっかけになる

資格取得をきっかけに自分の知らない新たな分野を知ることができるというメリットもあります。

今まで興味がなかった分野けど、勉強してみると意外に面白かったとか、今まで知らなかった自分に会えるきっかけになるのです。

最近自分もそのきっかけを得たのですが、それが「簿記」だったんです。

私は建築系技術職をメインの仕事としているので工事に関するお金については常に見ていますが、会計的な分野に関しては全く興味もなかったし、知る機会もない分野でした。

一時新NISAが話題になった時期があったのですが、その時に投資に興味が湧いて、あれこれ調べていたときに「簿記」の存在を知ったんです。

「簿記」がわかるとその会社の健康状態が丸わかり！らしいんですよ。

投資するなら必要になる知識なんじゃないかと、早速勉強をスタートして、簿記3級の資格をゲット。

次は2級を目指して勉強を始めようとしているところです。

自分の場合はフリーランスになったりしない限り、簿記の知識を実務に使うことはないと思いますが、簿記で勉強した言葉や知識がたまにニュースを見ていると出てくるので、それが出てくるたびに「これ勉強したやつだ」と思ってうれしい気持ちになってたりします。

資格取得で人生が楽しくなるかもしれない

世界遺産検定では旅行をより楽しむための知識が得られ、訪れる場所への理解や見方が変わります。

日本酒検定は、食事の楽しみが広がるだけでなく、友人や家族との会話が弾むきっかけにもなります。

こうした趣味資格は、旅行や食事といった日常の楽しみをさらに豊かにしてくれます。

さらに、心理カウンセラーやカラーセラピストなど、自分や他者の心に寄り添える資格なんてのもあります。

これらの資格は、自己理解や対人関係を深めるスキルが身につくため、人間関係が豊かになるきっかけとなります。

こうした「人生が楽しくなる資格」は、自分らしく生きるための知識やスキルを増やし、生活に小さな喜びや発見をもたらしてくれるため、長い人生をより充実させてくれるでしょう。

資格取得が趣味というと否定される件について

わたしはたくさんの資格ホルダーでも何でもありません。

でも、簡単にですがこのことにちょっとだけ触れます。

インターネットを見ていると、たくさんの資格をもっていることに対して否定的な意見をよく見ます。

欲しいものを努力して取っただけなのに何で否定されなければいけないんだろう。

たくさんの資格を持っていることが誰かの迷惑になっているのかな。

旅行やスポーツと同じように、趣味として資格取得を楽しんでいるだけだと思うのですが。

何でこんなに厳しいのか、正直理解ができない。

趣味として資格を取得するためのコツと資格の選び方

資格を取得するためのコツ

目標はできる限り細分化する

スモールステップとは最終目標までの段階を細かく設定し、容易にできることから達成していく学習メソッドです。

アメリカの心理学者であるバラス・スキナー氏が提唱した「プログラム学習（programmed instruction）の5原則」のひとつであり、目標の達成が難しく平易な道のりではない場合に使うのがよいとされています。

自分の能力に比べて立てた目標が難しいとモチベーションを下げてしまう可能性がありますが、スモールステップを使うと小刻みに達成感を味わえます。

そのため、目標達成に向かう過程での心理的負担が大きくなりません。

例えばFP資格を取得することが目標であれば、「毎日FP資格の本を5ページは学習」すると小さな目標を立てられます。

目標を小さくすると、とりかかるまでの負担が減り、習慣化できるでしょう。

習慣化できればその延長上に最終目標があるため、達成までの道のりが見えやすくなります。

識学総研　スモールステップとは？意味やメリット、注意点をわかりやすく解説より引用

資格取得するという大きな目標があるわけですが、目標を達成するまでに乗り越えなければならないハードルをなるべく低く設定してみてください。

例えば、英単語を1日10個覚えると設定したとして、実際やってみてそれが難しければ、5個にする。

それも難しければ1個にする。

それも難しければ覚えるのはやめて、単語を眺めるだけにする。

確実にできるところからスタートしていって、少しずつハードルを上げていくやり方をすると途中で挫折せず最後まで乗り切りやすくなります。

スタートダッシュはやめる

勉強をスタートした日が一番やる気のある時なので、あれもこれもいろいろやりたくなってしまうと思うのですが、そのペースを試験日まで維持するのはおそらく無理です。

もしあなたに、これまでの生活で勉強や読書をするという習慣がなかったら、絶対無理だと考えてください。

なぜなら、まだ身体に勉強するための準備ができていないから。

その準備が上記で書いたように確実に跳べるハードルを何度も跳ぶことなのです。

なるべく力を押さえてスタートして、試験日に最高の力が出せるようにスケジュールをコントロールするのが資格取得の近道となります。

資格の選び方と活かし方

趣味資格を選ぶ際は、自分の興味や生活にどう役立てたいかを考えるところからはじめてみましょう。

自分がどんな分野に関心があるのかを考え、日常生活で活用できる資格を選んでみてください。

たとえば、健康管理に興味があればアロマテラピーや食生活アドバイザー、色彩やインテリアが好きなら色彩検定やインテリアコーディネーターなど、自分の趣味や好みに合わせた資格を選ぶと日々の生活がより豊かになります。

次に、資格の難易度や学習期間も選び方のポイントです。

特に忙しい方には短期間で取得できる初級レベルの資格から始めると無理なく挑戦できます。

資格によっては資格学校の通信教育やオンライン講座を受講した方が良い場合もあるかも知れません。

趣味資格を日常でどう活かすかも考えることで、資格取得の価値が高まります。た

とえば、料理に関する資格は日々の食事づくりに取り入れることで、家族や友人との食事をより楽しむことができ、コミュニケーションのきっかけにもなります。

このように、趣味資格を日常生活に自然と取り入れることで、学びが実際の生活に活き、自己満足感も高まるでしょう。

趣味としてどのような資格を取得できるか考えてみる

趣味の範囲で国家資格もゲットできる

国家資格は「国家」という名前がついているだけあって選ばれた人だけが取得できるというか、博があるというか、難関なイメージがありますよね。

確かに国家資格は難易度も高い試験が多いし、受験資格もあったりするので、簡単に取得できない資格が多いのですが、中には誰でも受験が可能で易しいとは言えませんが、難関試験ではない国家資格もあるんです。

ここではこのような資格を紹介します。

ITパスポート

ITパスポート(ｉパス)は、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

具体的には、新しい技術（AI、ビッグデータ、IoT など）や新しい手法（アジャイルなど）の概要に関する知識をはじめ、経営全般（経営戦略、マーケティング、財務、法務など）の知識、IT（セキュリティ、ネットワークなど）の知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。

ITパスポート試験公式サイトより引用

ITパスポートは経済産業省が認定する国家資格で、上記のようにITに関する基礎知識を証明する資格になります。

IT系の国家資格ではこの試験が入門レベルになっていて、ここをクリアしたら「基本情報技術者試験」という資格に進む方が多いそうです。

令和4年度のデータでは約23万人が受験しています。ちなみに合格率は約51％。

なかなか人気がある資格です。

受験資格もないので誰でも受験できます。

また、この試験はCBT方式といって、会場にあるコンピューターを利用して受験する試験になります。

CBT方式だと、受験日が年に1回とか2回とか限定的ではなくて、ほぼ毎日と言っても過言ではないくらい試験日が設定されているので、こちらの都合でいつでも好きな日を選ぶことができるのが便利です。

あと、受験したらすぐに結果も出ます。

FP技能検定

ファイナンシャル・プランニング技能検定（以下FP技能検定）は、厚生労働大臣より職業能力開発促進法第47条1項の規定に基づき指定試験機関の指定を受けて日本FP協会が実施する国家検定です。

FP技能検定には、1級、2級、3級の等級があり、それぞれに学科試験と実技試験が設けられています。
学科試験と実技試験は同日に実施され、両方の試験を受検可能です。
日本FP協会の学科試験は2級、3級のみで1級の実施はなく、実技試験の科目は1級、2級、3級いずれも「資産設計提案業務」となっています。

学科試験と実技試験、両方に合格すると合格証書が発行され、等級ごとに「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗ることができます。

日本FP協会公式Webサイトより引用

これは厚生労働省が認定しているファイナンシャルプランナーになるための試験です。

ファイナンシャルプランナーとは、お金に関する老後の生活設計について相談を受けたり、将来に向けたお金の利用計画についての相談を受けたりする、お金のプロフェッショナルです。

上記の通り、1～3級まで等級があって、3級は受験資格なく誰でも受験が可能です。

2級受験の際は次のような受験資格が必要になります。

下記1）～3）のいずれかに該当する者

1）日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者（修了証明書の保持者）

2）3級FP技能検定の合格者、金融渉外技能審査3級（旧審査試験）の合格者

3）FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者

日本FP協会公式Webサイトより抜粋

通常は2級まで持っている人が多いそうです。

2級を取得る場合は、3級合格後に2級を受験する方法、もしくは、資格学校でFP2級取得講座を受講して、その時に受けるAFP認定研修というものを修了する必要があります。

AFP認定研修というのは、ファイナンシャルプランナーが実務でやっているような資金計画の提案書を実際に作成して提出するものとなります。

実はわたくし、このAFP認定研修受講済みなんです。

社会人なりたての時にFP検定受検しようと通信教育で資格学校にお世話になり、このAFP認定研修も受講してクリアしているのですが、仕事が忙しくなってしまい受講する機会を逃しまくって今に至る･･･。

ちなみに3級試験はITパスポートと同じくCBT方式での試験になっています。

2級はペーパー試験となります。

勉強する内容が、住宅ローン、不動産、生命保険、年金、税金といった生活に密着しているお金についての知識に関する内容が多いので、ファイナンシャルプランナーとしての仕事に就かなくても、知識として身につけておきたいと受験する人も増えている資格になってます。

年月	科目	受検申請者数	受検者数	合格者数	合格率	技能検定合格者数
2024年9月	学科	25,463	20,692	9,749	47.1%	10,300
	実技	24,222	19,374	10,942	56.5%
2024年5月	学科	33,002	26,959	15,984	59.3%	13,927
	実技	28,528	22,506	12,349	54.9%

期間	科目	受検者数	合格者数	合格率	技能検定合格者数
2024年4月～9月	学科	35,523	30,626	86.2%	29,605
	実技	34,898	29,935	85.8%

2級と3級の受験データは上記の通りです。

こちらもITパスポートと同様、国家資格ではありますが比較的取得しやすい部類に入るのではないかと思います。

ビジネスで活かせる資格

簿記

簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。

簿記を理解することによって、企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力が身につきます。また、ビジネスの基本であるコスト感覚も身につきますので、コストを意識した仕事ができるとともに、取引先の経営状況を把握できるために、経理担当者だけではなく、全ての社会人に役立ちます。さらに、公認会計士や税理士等の国家資格を目指す方や他の資格・検定と組み合わせてキャリアアップを考えている方々にも必須の資格といえます。

現在、多くの企業が社員に対して簿記検定の資格取得を奨励しているほか、大学や短大の推薦入試、単位認定の基準に採用されていることなどから、年間で約60万人の方々が受験する「日商簿記」として社会的に高い信頼と評価を得ています。

日本商工会議所公式Webサイトより抜粋

1～3級までの等級がありますが、3級はもはやビジネスマンが身につけておくべき基礎知識となっているようです。

簿記を学ぶと企業のお金の流れを理解できるようになるので、経理職以外にも営業やマーケティングなどを担当する人にも、自社商品やサービスの利益率の把握や、効率的な経営戦略の立案、マーケティングでの費用対効果を検討する際に必要な知識とされています。

一般的には2級まで取得する方がほとんどではないかと思います。

1級に合格すると税理士試験の受験資格をゲットできるのですが、2級と比べて桁違いに難しい試験みたいです。

2級も3級も年3回の統一試験(ペーパーテスト)と随時行われているCBT方式の試験と選んで受験することが可能です。

1級は統一試験(6月と11月の年2回)でのみ実施されます。

期間		受験者数	合格者数	合格率
2024年4月～2024年6月		24,075名	9,593名	39.8％
2023年4月～2024年3月		119,036名	41,912名	35.2％
2022年4月～2023年3月		105,289名	39,076名	37.1%

期間		受験者数	合格者数	合格率
2024年4月～2024年6月		54,763名	22,080名	40.3％
2023年4月～2024年3月		238,155名	88,264名	37.1％
2022年4月～2023年3月		207,423名	85,378名	41.2%

上記の表は2級と3級の受験者データとなります。

2級は年間約10万人以上、3級は年間約20万人以上が受験している人気の資格試験です。

この数字はCBT方式での受験者数のみの数字で、統一試験の受験者数は含まれていないので実際の受験者はさらに多くなります。

ちなみに、自分は統一試験で3級を受験しましたが、今度受験する2級はCBT方式で受験するつもりです。

宅地建物取引士（宅建士）

宅地建物取引士とは

宅地建物取引士とは、試験に合格し、試験を実施した都道府県知事の資格登録を受け、かつ、当該知事の発行する宅地建物取引士証の交付を受けた者をいいます。

宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならないとされています。

宅建業法第35条に定める重要事項の説明、重要事項説明書への記名及び同第37条に定める書面（契約書等）への記名は、宅地建物取引士が行う必要があります。

一般財団法人不動産適正取引推進機構Webサイトより抜粋

自分が学生の時は宅建の資格を持ってると将来安心みたいなことを言われましたが、今でもこの宅建士の資格は人気があるようです。

宅建士は不動産取引の際に法令や契約の重要事項を説明するという独占業務を担うことができます。

不動産業者は宅建士を持っている人が事務所に一定数いないと営業ができないため、この資格を持っている人は不動産業界では優遇されています。

実施年度	受験者数	合格者数	合格率
令和5年度	233,276	40,025	17.2%
令和4年度	226,048	38,525	17.0%

過去2年分の受験データをピックアップしてみました。

もっと古い年度のデータが見たい方は上のリンクから見て欲しいのですが、例年同じような数字で推移しています。

年間約20万人以上が受験しており、人気の資格試験と言えると思います。

この試験は絶対評価の試験ではなく、相対評価の試験となります。

相対試験というのは簡単に言うと合格者数を毎年だいたい同じような数字にするために合格基準点を調整する試験です。

難易度がやや高い試験なので資格学校に通って勉強する方もいますが、最近はYouTubeでの解説動画や講義動画がたくさん出ていることもあり、それを使って独学する人も多いようです。

女性の取得者が多いおすすめ資格

さらに、趣味としても楽しめる資格もおすすめです。

たとえば「カラーコーディネーター」や「フラワーアレンジメント」の資格は、ファッションやインテリアに活かせるスキルを学べます。

これらの資格は日常生活での楽しみを増やしてくれるだけでなく、資格を通じて自己表現の幅を広げられるのも魅力です。

このように、女性にとってのおすすめ資格には、日常生活からキャリアアップ、自己表現まで幅広い種類があり、生活や興味に合わせて選ぶことで、日々の生活が充実するでしょう。

男性の取得者が多いおすすめ資格

先ほど紹介した宅地建物取引士（宅建士）やファイナンシャルプランナーといった資格も人気があります。

宅建士は不動産業界で必須の資格で、不動産取引に携わる仕事を目指す方には欠かせません。

一方、ファイナンシャルプランナーはお金の知識が深まるため、プライベートでの家計管理や資産運用に役立つだけではなく、銀行員や建設業界で働く営業スタッフにも仕事で活かせるスキルとして重宝されています。

こうした金融や不動産の資格は、将来的なキャリアや生活において安心感をもたらしてくれるため、頼りがいのある印象を与える資格です。

知的好奇心を満たす面白い資格

知的好奇心を満たす面白い資格には、普段の生活では得られない知識や新しい発見が含まれているものが多く、学びそのものが楽しさにつながります。

たとえば、歴史検定や世界遺産検定は、歴史や文化に関する幅広い知識が得られ、旅行や読書の際に深い視点で物事を楽しめます。

これらの資格は、知識欲が旺盛な人にとって、学ぶ過程がエンターテインメントのように感じられるものです。

また、カラーコーディネーターや色彩検定のような感覚や感性を磨く資格も人気です。

色に関する知識を深めることでファッションやインテリアのセンスを向上させ、生活をより豊かに彩ってくれます。

これらの資格は「面白さ」と「実用性」を兼ね備えているため、知的好奇心を満たしながら、自己成長や日常生活の向上にもつながります。

最後に資格を取得することが趣味という生き方についてまとめます

ここまでの内容を箇条書きでまとめます。