
最近なんか、頭がボーッとするんだよね。集中力も全然続かないし



わかる。仕事中も何回同じこと聞いたか分からないくらい、記憶力落ちた気がする…



なんかいい方法ないのかな。脳トレとかやってみようかなって思うけど、正直めんどくさくて続かないんだよね



でもさ、こないだ読んだ記事に書くことが脳にいいって書いてあってさ。手で文字を書くって効果あるらしいよ。
誰しも「できれば何もしないで頭が良くなりたい…」と思うことがありますよね。
でも実際には、脳も筋肉と同じで使わなければ衰えてしまいます。
そこで注目したいのが、「書くこと」です。
実は多くの成功者が日々実践している書く習慣こそ、シンプルながら強力な脳トレなのです。
科学的な研究でも、手を使って文字を書く行為が私たちの脳に良い影響をもたらすことが明らかになっています。
この記事では、書くことが脳に与える効果について、記憶力・集中力・創造性などの観点からまとめてみました。
そして、頭のいい人が実践する書く習慣をあなたが日常に取り入れる方法や、その際の注意点も紹介します。
ペンとノートさえあれば今すぐ始められる最強の脳トレに、あなたもチャレンジしてみませんか?
- 書くことで脳が活性化し記憶力・集中力・創造性が高まる理由
- 手書きがデジタル入力より脳に良い影響を与える根拠
- 書く習慣が心の安定やストレス軽減にもつながる仕組み
- 書くことで脳を効果的に鍛える具体的な方法と注意点
書くことで脳が活性化して記憶力・集中力を上げる効果がある


- 書くことで記憶力がアップする理由
- 書くことで集中力が高まる理由
- 書くことで創造性が向上する理由
- 書くことがストレスを減らし心の健康にも良い理由
書くことで記憶力がアップする理由


手を動かして文字を書くと、脳の記憶をつかさどる部分が刺激されて、情報が記憶に定着しやすくなります。
プリンストン大学のパム・ミュラー氏とダニエル・オッペンハイマー氏の研究によれば、手書きでノートをとった学生は、パソコンでノートをとった学生よりも内容を長く記憶していられたと示しています。
これは、手書きの場合、自分で情報を取捨選択しながら書き留めるため、内容の理解と記憶が深まるからです。
パム・ミュラー氏とダニエル・オッペンハイマー氏の研究についての詳細は下記サイトを参照してください。
Harvard Business Review「なぜ、手書きのメモはノートPCに勝るのか」
また、東京大学の酒井邦嘉教授の実験では、紙の手帳に予定を書いたときの方が、タブレットやスマートフォンで入力した場合よりも海馬(記憶をつかさどる部分)や前頭前野の活動が高まることが確認されました。
紙に手書きする方が、ページ上の文字の配置や書いたときの状況等、記憶の手がかりが豊富になるため、内容を忘れにくくなるのです。
自分で書いたメモを見返したときに、いつどこで書いたかまで思い出せることってありませんか?
それは、書く行為が体験の一部となり、記憶を強化していると証拠なのです。
東京大学の酒井邦嘉教授の実験についての詳細はこちらのサイトを参照してください。
ZOOM「手書きの体験と時間が、脳を働かせる|酒井邦嘉」
書くことは脳に「これは大事な情報だ」と認識される作業です。
実際、夢は目標を紙に書くと脳の中枢が刺激され、目標達成に必要な情報を脳が見逃さないようになるとも言われています。
こうした科学的根拠から、書く習慣は記憶力アップに役立つと考えられているのです。
書くことで集中力が高まる理由


手書きはデジタル入力よりも脳への刺激が大きく、集中力を持続させる効果があります。
スマートフォンやパソコンでは通知や他のアプリに気を取られてしまいがちですが、紙に向かって書く時間は余計な情報が入ってこないので、目の前の作業に集中しやすくなるのです。
実際、デジタル機器を頻繁に使っていると注意力・集中力が続かなくなるという調査結果もあります。
手書きの作業はアナログゆえに一度にできることが限られます。
その制限があるからこそ一点集中しやすい環境を作れると言えるのです。
デジタル機器と集中力の関係に関する詳細はこちらのサイトを参照してください。
ZDNET「スマートフォンに頼ると集中力が落ちる–カスペルスキー調査」
さらに、文字を書くスピードはタイピングより遅いため、ゆっくり書く時間が脳に考える余裕と集中の持続をもたらします。
酒井教授は先ほど紹介したこの記事「手書きの体験と時間が、脳を働かせる|酒井邦嘉」のなかで、「効率を重視しすぎて考える時間まで削ってしまうのは脳にとって逆効果だ」と指摘しています。
手で書いてじっくり考える過程こそが、脳をしっかり働かせ集中力を養う秘訣と言えるでしょう。
気をつけるべきことは、書いている間は他のことには注意を奪われない環境を作るということです。
ペンを持ち紙に向かっているとき、脳はそのタスクに集中するよう切り替わります。
デジタル全盛期の今だからこそ、あえてアナログに浸る時間を持つことで「集中する訓練」になるのです。
「気が散りやすい」とか「集中力が続かない」と言う人ほど、まずは数分でも良いので、紙に書くことを試してみてください。
書くことで創造性が向上する理由


ペンを走らせることでアイデアが湧きやすくなるのも、書く習慣の大きな効果です。
手書きにはキーボード入力にはない自由度があります。
思いついたことを図にまとめたり、走り書きしたり、頭の中のイメージをそのままアウトプットできるのです。
頭の中のイメージが紙の上に可視化されることにより、新しい発想も生まれやすくなります。
バレットジャーナルを発案したライダー・キャロルさんは自身の著書の中でこのようなことを述べています。
紙にペン先を置いたとたんに頭と心が直接つながる回路が生じる。これはデジタルでは再現できず、様々なアイディアが紙のメモから生まれてきた。
ライダー・キャロル著 「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」 P72.より引用
紙への手書きは、右脳(イメージや直感)と左脳(論理や言語)を同時にする活用する作業でもあります。
脳全体を使うことで発想の幅が広がり、組み合わせやひらめきが起こりやすくなるのです。
書くことがストレスを減らし心の健康にも良い理由


書く行為にはメンタル面でのセラピー効果も期待できます。
頭の中のモヤモヤや悩み事を紙に書き出すことで、気持ちが整理されストレスが緩和されるのです。
以前書いた記事「ジャーナリングと日記の違いと自己肯定感を育む使い方」にも書きましたが、感情を紙に書き出すことは心の安定に効果があると研究で証明されています。
これは、感情を書き言葉にするプロセスが自分を客観的に見る機会となり、心の負担を軽くしてくれるためです。
たとえば、順天堂大学の小林弘幸教授は、寝る前に3行日記を手書きすることを進めています。
3行日記とは、「今日良くなかったこと・良かったこと・明日の目標」を各1行ずつ書くだけのシンプルな日記ですが、これを習慣にすると自律神経のバランスが整い、心が落ち着くそうです。
文字には心の状態が表れやすく、ゆっくり丁寧に書くことで心も豊かになるといいます。
イヤな出来事を書いて吐き出し、良かったことを書いて感謝し、明日の目標を書くことで前向きな気持ちになれる。
わずか3行ですが、この手書きの日記にはこれだけの効果があるのです。
3行日記についての詳細はこちらのサイトを参照してください。
STUDY HACKER「自律神経が整う「3行日記」が最高。夜寝る前の “たった5分” で頭もスッキリ!」
このように、書くことは脳だけでなく、心のコンディションを整えるツールにもなります。
ストレスフルな日々こそ、紙とペンを取って感じたことを自由に書いてみてください。
イライラや不安が和らぎ、気持ちがスッキリする実感が得られるはずです。
書く瞑想とも言えるこの習慣は、メンタルヘルスを向上させる上でも最強の味方になってくれます。



自分の気持ちを吐き出す手帳やノートは他人に見せないようにしましょう。誰かに見られるかもと思うと正直な気持ちを書けなくなるからです。
書くことは脳を鍛える!効果を得るための書き方と注意点


- 書く習慣は最強の脳トレになる
- 書く習慣を続けるコツと簡単な始め方
- 書くときの注意点・知っておきたいデメリット
書く習慣は最強の脳トレになる





書くだけで頭が良くなるって、ホントなの?
そう思われる方も多いと思います。
でも、書く習慣は脳への総合的な刺激となるため、最強の脳トレと言えるのです。
先ほど触れたとおり、書く行為では記憶・思考・感情などをつかさどる前頭前野が活性化します。
これは脳の司令塔とも言える部分であり、ここを日常的に刺激することは脳全体のパフォーマンス向上につながるのです。
さらに、人間の脳はインプットばかりでは効率よく成長しません。
つまり、脳を鍛える上でアウトプットは欠かせない行為なのです。
成功者が口を揃えて言うのは、「考えたことは頭の中だけに溜めずに必ず紙に書き出す」ということ。
彼らは自分の考えを書いて客観視することで思考が整理され、問題解決につながることを知っているのです。
頭の中だけで考えていると、堂々巡りしがちですが、紙に書くと第三者の視点で自分の思考を見つめ直すことができます。
この客観視が脳をフル活用するポイントなのです。
書くことは脳に適度な負荷をかけるトレーニングでもあります。
普段あまり書かない人ほど、頭を使ったなと感じるかもしれません。
しかし、その負荷が脳力アップにつながる刺激です。
少しずつ書く習慣を続ければ、次第に同じ作業が苦でなくなり、さらに多く書けるようになります。
いわば、筋トレが筋力を強くするように、書くことで脳が鍛えられ認知能力が向上するというわけです。
実際、目標を書き出す習慣が人生を大きく左右するというデータもあります。
アメリカのケビン・ホーガンという研究者の調査研究によると、ハーバード大学の卒業生のうち、自分の人生の目標を紙に書いていた人は3%だけでしたが、そのわずか3%の人たちが残り97%の人たち全員の収入を合計した額より多く稼いでいたという結果が報告されています。
また、米ドミニカン大学のガイル・マシューズ教授の実験でも、「目標を紙に書く」グループの達成率は「目標を書かなかった」グループの1.5倍近くに上がったそうです。
もちろん、単に書くだけ成功が保証されるわけではありません。
しかし、書くことが脳で目標達成に向けてフル回転しやすくなるのは確かなようです。



書く習慣は脳をまんべんなく使う最強のトレーニングだと言っても過言ではなさそう。
書く習慣を続けるコツと簡単な始め方


「よし、書く習慣を始めよう!」と思ったら、今日からすぐに実践可能です。
用意するのは紙とペンだけ。
ここでは無理なく続けるためのコツを紹介します。
ハードルを下げて始める
以前書いた記事「習慣になるまでの期間ではなく習慣を作る仕組みを意識しよう」をはじめとして、このブログの記事の中で言葉をいろいろ変えながら何度も書いていることですが、習慣化をスタートする時の目標は必ずできることを目標に設定しましょう。
最初から立派な文章を書くことはできません。
完成度にこだわってしまうと習慣になる前にイヤになってしまい、続けることができなくなります。
先述した3行日記のように、たった数行から始めても良いのです。
3行でも難しいと思うなら、1行にしてもかまいません。
最初のうちは中身よりも継続することの方が大事なのです。
これだけでいいの?と思うくらい小さな目標から始めてください。
書くテーマを決めておく
何を書けばいいかわからないという人は、書く内容のテーマを用意しておくとスムーズです。
私が以前書いた記事「書くことに迷わないジャーナリングの書き方とテーマ例30選」でもテーマ例を挙げていますが、このような決まったテーマを最初から設定しておいて、そのテーマについて書くというルールを決めておくことをおすすめします。
たとえば、「毎朝その日の目標を書く」とか「読んだ本の要約を書く」とか「毎日ひとつ感謝したいことを書く」とか、次の日のTo Doリストをつくるとか、書くことはなんでもOKです。
このような問いをいくつか持っていれば、書くことがなくて困ることもなりますよ。
身近に紙とペンを置いておく
思いついたときにすぐに書けるように、メモ帳とペンを常に持ち歩きましょう。
私の場合は、以前書いたこちらの記事「なんでもノートを持ち歩くと頭も心も整う理由と続けるための書き方」でも書きましたが、トラベラーズノートパスポートサイズを出かける際に常に持ち歩いています。
先ほど紹介した東大の酒井教授は各部屋や枕元、トイレにまでメモ帳とペンを置いているそうです。
そこまで徹底できたらすごいですが、まずはできる範囲でやってみてください。
書いたものを定期的に見直す
書いた内容を定期的に振り返ってみましょう。
書いたものを見直すことで、自分の成長を感じることができます。
たとえば、1ヶ月分の日記を読み返してみると、初めは箇条書きだった内容がだんだん長文になっているといった具合に、自分の中で起こっている変化に気づくことができるのです。
この変化が今後の習慣化に対する活動のモチベーションアップにつながります。
書くときの注意点・知っておきたいデメリット


最後に、書く習慣を実践する上での注意点やデメリットも確認しておきましょう。
メリットばかりに目が行きがちですが、あらかじめ理解しておくことで無理なく続ける助けになります。
即効性や効率はデジタルに劣る
キーボード入力に慣れている人にとって、手書きはタイピングより時間がかかります。
情報量も一度にたくさんは記録できないので、急いでメモを取る場面では非効率に感じることがあるかもしれません。
でも、これはデメリットであると同時にメリットでもあります。
前述の通り、書くスピードが遅いおかげで要点を絞り、深く考えることができるのです。
つまり、全部書けない不便さを感じたときこと、脳が取捨選択を始めているということ。
デジタルの効率に慣れた最初のうちはもどかしく感じるかもしれません。
でもそれは脳を鍛えている過程であると割り切ってみましょう。
手の疲労と姿勢に気をつける
普段キーボードばかりでほとんど文字を書いていない人が急に書き始めると、手や腕が疲れたり指が痛くなったりするかもしれません。
これはいわば、運動不足の人が急にランニングを始めたようなもの。
無理のない範囲で少しずつ書く量を増やしていきましょう。
また、長時間書くときはペンの持ち方や姿勢にも気をつけてください。
ペンを強く握りしめない、時々ストレッチするといった工夫をして疲労を軽減できます。
メモ帳やノートを他人に見られないようにする
先ほど少し触れましたが、個人的な考えやプライベートの情報を書くこともあるので、他人に中身を見られないように注意しなければいけません。
メモ帳やノートを持ち歩く場合は、なくしてしまったりどこかに置き忘れてしまったりすることがないように気をつけましょう。
紙のノートはデジタルのようにロックをかけることができません。
最重要の機密書類とまではいかないかもしれませんが、そのくらい大事なものだと考えて管理には気を遣いましょう。
アナログへ全振りしなくてもいい
手書きで書くことの有効性をテーマにしている記事なので、デジタルに対しては否定的なスタンスを取っていますが、どちらか一方に全振りするのではなく、現代ではデジタルとアナログは併用するのが現実的な選択です。
以前「手帳はいらない派の社会人へ!手帳が活躍する意外な瞬間とデジタル併用のすすめ」という記事で書きましたが、特に仕事においては効率を重視しなければいけない場面が多いはず。
作成効率を従事しなければいけない会議の議事録や共有が必要な業務書類までアナログにする必要はありません。
むしろそこはデジタルツールを使いましょう。
アナログにするところは、自分の手帳や日記、アイデア出しのノートといったような、自分の中だけで完結できる範囲内としてください。
脳を鍛える目的なら書き写しはNG
書き写しについては以前「書き写しを趣味にして文章力と教養を底上げする方法」という記事を書きました。
書き写しにもいろいろなメリットがあるので、それを知りたい方はこの記事を読んでいただきたいのですが、脳を鍛えようという目的がある場合、書き写しはNGとなります。
筋トレで例えるならば、誰かと一緒にバーベルを持ち上げているようなもの。
ひとりで持ち上げないと効果が半減してしまうじゃないですか。
書くことで脳を活性化させるためには、自分の言葉で心に浮かんだ正直な言葉や気持ちを書くことを意識しなければいけません。
書く内容は自由ですが、できるだけ能動的に脳を使って書くことを心がけてください。
最後に書くことが脳に与える効果についてまとめます
ここまでの内容を箇条書きでまとめます。
- 手を使って文字を書くことは脳の記憶を司る海馬や前頭前野を刺激し、情報の定着を助けて記憶力を高めると科学的に証明されています。
- 紙に書くことでスマホやPCの通知など外部からの刺激を遮断し、集中力が持続しやすくなる環境を自らつくることができます。
- 自由に思いついたことを手書きすることで、右脳と左脳の両方を活用しながら発想力や創造性を高める効果を得ることができます。
- 手書きで感情や悩みを書き出す行為は心を整理し、ストレスを和らげる効果があり、メンタルの安定にもつながります。
- 書く習慣を身につけることは脳を総合的に鍛える最強のトレーニングになり、成功者の多くも思考整理や目標達成のために実践しています。
書くことが脳に与える効果は計り知れません。
記憶力や集中力、創造性の向上からストレス解消まで、ペン一本で得られるメリットは科学的にも裏付けられています。
頭のいい人ほど実践している書く習慣という最強の脳トレを、ぜひ今日から取り入れてみてください。
最初は小さな一歩でも、続けるほどにあなたの脳は確実に鍛えられ、賢く元気になっていくはずです。